TYPE 06
頭の中は忙しいのに、動き出せない脳
ぼんやりして見えるけれど、頭の中は考えでいっぱい。始められない・終わらせられない。不注意・先延ばしタイプ。

この脳の特徴
机に向かっているのに、1時間たっても1行目。やらなきゃと思っているのに、体が動かない。周りからは「ぼーっとしている」「やる気がない」と見える。でも本人の頭の中は、始め方を考えたり、別のことを考えたりで、ずっとフル回転しています。「怠け」ではなく、スタートボタンが遠いところにある脳です。
- 始めるまでが異常に長い。始めてしまえば、できる
- ぼんやりして見える。でも頭の中では、いろいろ考えている
- 締め切り直前に、急に猛烈にやる
- 忘れ物、提出忘れ、なくし物が多い
- 話しかけられても気づかないことがある。悪気はない
※ 全部が当てはまる必要はありません。「半分くらい当たってる」なら、このページの方法を試す価値があります。
合う学習法・合わない学習法
◎ とても合う
- 最初の一歩を、ばかみたいに小さくする:「問題集を開く」「鉛筆を持つ」だけを目標にする。開けば動く
- ボディダブリング:誰か(人でも、猫でも犬でも)が同じ空間にいると、始められる。このタイプにいちばん効く方法
- 「5分だけ」と決めて始める:5分でやめていい。たいてい続く
- 締め切りを自分で作る:「今日中」ではなく「夕飯の前まで」。小さくて近い締め切りを並べる
- やることを1つだけ紙に書いて机に置く:リストが長いと、見ただけで止まる
× 勧めてはいけない
- 長い計画表を作らせる:作った時点で満足し、見ただけで疲れる
- 「自分で考えてやりなさい」と放す:いちばん苦手なスタートを、本人任せにしている
- 一人で静かな部屋に閉じ込める:刺激がないと、もっと動けなくなる
- 「やる気がないならやめなさい」:やる気はある。動けないだけ。この言葉で本当にやめてしまう
それぞれの方法の詳しいやり方は 学習法の辞典 にまとめています。
周りからは、こう見られやすい
本人はそのつもりではないのに、周りには別の意味で伝わってしまう。このズレを知っておくだけで、誤解がずいぶん減ります。
| 本人のつもり・実際の姿 | 周りからの見え方 |
|---|---|
| ぼんやりしている | やる気がない/聞いていない |
| なかなか始めない | 怠けている/反抗している |
| 直前に猛烈にやる | 計画性がない/いつも遅い |
| 話しかけられて気づかない | 無視している/感じが悪い |
誤解されやすい場面・いじめの入口になりやすい場面
「どうせやらないでしょ」と言われる一度こう言われると、本当にやらなくなる。周りの期待のなさが、本人のスタートボタンをさらに遠ざける。
声をかけられたのに気づかず、「無視された」と思われる本人は本当に聞こえていない。でも相手は傷ついている。友達関係で静かに溝ができる場面。
すでにつらい状況になっているときは、いじめ相談のサイトに「親がすること5つ」と「どうすればいいか」をまとめています。
そのとき、こうするといい
特性は変えられなくても、「言い方」と「動き方」は今日から変えられます。
- 「無視した」と思われたら、すぐに「ごめん、考えごとしてて聞こえなかった。もう一回言って」。これを言える子は、むしろ好かれます
- 自分から「私、ぼーっとしてるときは聞こえてないことがあるから、肩をたたいて」と先に言っておく。周りは安心して、笑って付き合ってくれる
- やると言ったことは、相手の前で最初の一歩だけやってみせる。「今ここで1問やる」。信頼は、最初の一歩を見せたときに生まれる
- じっくり考えられる頭を、人のために使う。相談に乗る、作戦を考える。「あの子はちゃんと考えてくれる」は、動きの速い子にはできない信頼です
ふるまいの選び方を、ゲームで練習したいときは 「信頼と仲間の村」(無料の人間関係RPG)もどうぞ。
親御さん・先生へ
「早くやりなさい」より、隣に座って自分の仕事をしてあげてください。それだけで動き出します。そして、始めたことを、終わらせたこと以上にほめてください。
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